主な飴細工の技法
飴細工の技法として主に3つの方法があげられます。
これら3つを理解することで、ほとんど飴細工のすべてを理解したと言っても過言ではないでしょう。ほとんどの飴細工は、これら3つの技法の組み合わせで表現できます。
とは言っても、言うのは簡単ですが、実際にやってみると本当に難しいです。
練習は、さておき。まずは頭で理解してから実技に取り組みましょう。
引き飴
作った飴を練り、引き伸ばして折りたたみ、を繰り返し適切な温度まで下げつつ空気を含ませていきます。この作業によって透明だった飴に濁りがでてきます。やりすぎると、飴が結晶化してしまいます。
濁りの度合いと、温度のタイミングを合わせて、一気に作業にとりかかるようにしましょう。
この適度に濁った状態で飴を一気に引っ張ると、メタリックな光沢を持ちます。
この光沢を持った状態で飴が冷え固まると、その光沢を維持します。
冷え固まるまでに時間がかかってしまうと、固まるまでの時間で徐々に光沢は失われます。
光沢のない飴は、コンクールでは減点の対象です。
引いて形作った瞬間に固まるくらいの適切な温度を見つけてください。
もちろん一瞬で形作る技術も練習してください。
単純に温度の低い硬い飴を強引に引っ張ると、艶々の飴に仕上がります。
ただし、温度が低すぎると飴は引っ張れずにちぎれたり、割れたりします。その温度の見極めが重要です。
流し飴
型に液状の飴を流して、固めます。
主に飴細工の土台部分や芯の部分に多様されます。
一番わかりやすい例が、セルクルに流した円形の飴です。
ただし、コンクールで入賞したいのであれば円の飴のような単純なものでは難しいです。
複雑な形状のもの、繊細な形状のものも必要になってきます。
流し飴に関しては、作業そのものはそれほど難しくありません。
ただし、型に流した飴を型からはずす際に割れたり、欠けたりといったことが起こります。
まず、作る飴細工に適した型を作る作業。これが意外に難しいのです。
さらに、流した飴を型から抜く作業。型の形状が複雑になればなるほど、この抜く作業も難しくなります。
吹き飴
私は、個人的に吹き飴が飴細工の中で一番難しい技術だと思っています。
飴の中に手動ポンプで空気をいれて飴を風船のように吹くらませ形をつくります。
それによって、玉を作ったり、動物を作ったりできます。
メリットとしては、中が空洞なので飴の量が少なく大きさの割には軽量化できます。
飴細工の上層部に吹き飴で作った作品を持ってくることにより、飴細工の安定感が増します。
膨らませる際は、手で伸ばしたり押さえたりして調整するのはもちろんですが、熱い部分はよく膨らみ、冷たい部分は硬くなりあまり膨らまないといった特性を利用したりもします。
何度も練習して、飴の特徴をつかみ思いのままに操れるよう練習してください。
これら3つの技法を駆使して、立派な飴細工を作れるよう練習に励んでください。